Z80ワンボードマイコン

サイエンス記事

1980年頃、パソコンはまだ出始めた頃で非常に高価でした。
このとき、救世主となったのがTK-80などワンボードマイコンのトレーニングキットでした。
しかしそれでも標準価格は88,500円と学生にとっては高いものでした。
このときコンピュータ・リサーチ株式会社からCRC-80というワンボードマイコンキットが標準小売価格29,800円で発売されました。私も1981年に家庭教師のバイト代で購入し、半田ごてを片手に奮闘し徹夜で組み立てました。
残念ながらそのボードは廃却してしまいましたが、ネットで検索すると写真を見ることができます。著作件の関係でここでは、図に描いたものを載せておきます。

CPUはZ80で2.5 MHzクロック。
メモリも1KB程度だったようです。
表示装置は7セグメントLEDが6桁(アドレス4桁、データ2桁)で16進数を表示できます。
入力装置はキースイッチが25個で16進数を入力できるほか、9個はファンクションキーです。
入力したプログラムデータはカセットテープに1200bpsで「ピーヒョロロロ」と音をたてて記録していました。

プログラムは機械語を16進数で打ち込むため、参考書としてZ80の本のお世話になりました。

機械語はこんな感じで、当時は音声を1,2秒録音し、それをだみ声で再生する、音声合成のはしりみたいなことをやっていました。
ハードを扱うという意味では今でいうラズベリーパイに近い感覚かもしれません。