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2020年に小学生のプログラミング教育必修化というけれど中学生はどうなるのか?

教育

2020年に小学生のプログラミング教育必修化となるのはわかったが、中高生はどうなるのか?という質問をよく受けます。
まずは中学生についても学習指導要領を改めて見てみたいと思います。

これまでの平成20年中学校学習指導要領にも技術・家庭科の中で

(3) プログラムによる計測・制御
ア コンピュータを利用した計測・制御の基本的な仕組み
イ 情報処理の手順と,簡単なプログラムの作成

を行うように記載されています。
中学生は、これまでにも、ほんの少しだけプログラミングを経験しているはずです。

ところが、新中学校学習指導要領(平成29年告示)によれば、プログラミング教育はかなり内容の充実を図っています。
というのも、技術・家庭科において、プログラミングに関する記載が大幅に増えています。下記のようなプログラミングの授業が本当にできるのか心配なくらいです。
なお、中学校は2021年度から「新学習指導要領」が全面実施されます。

「⑵ 生活や社会における問題を,ネットワークを利用した双方向性のあるコンテンツのプログラミングによって解決する活動を通して,次の事項を身に付けることができるよう指導する。
ア 情報通信ネットワークの構成と,情報を利用するための基本的な仕組みを理解し,安全・適切なプログラムの制作,動作の確認及びデバッグ等ができること。
イ 問題を見いだして課題を設定し,使用するメディアを複合する方法とその効果的な利用方法等を構想して情報処理の手順を具体化するとともに,制作の過程や結果の評価,改善及び修正について考えること。
⑶ 生活や社会における問題を,計測・制御のプログラミングによって解決する活動を通して,次の事項を身に付けることができるよう指導する。
ア 計測・制御システムの仕組みを理解し,安全・適切なプログラムの制作,動作の確認及びデバッグ等ができること。
イ 問題を見いだして課題を設定し,入出力されるデータの流れを元に計測・制御システムを構想して情報処理の手順を具体化するとともに,制作の過程や結果の評価,改善及び修正について考えること。
⑷ これからの社会の発展と情報の技術の在り方を考える活動などを通して,次の事項を身に付けることができるよう指導する。
ア 生活や社会,環境との関わりを踏まえて,技術の概念を理解すること。
イ 技術を評価し,適切な選択と管理・運用の在り方や,新たな発想に基づく改良と応用について考えること。」

 

また、中学校学習指導要領の解説によれば以下のようにたくさんの具体的な記載があります。

「急速な発達を遂げている情報の技術に関しては,小学校におけるプログラミング教育の成果を生かし,発展させるという視点から,従前からの計測・制御に加えて,双方向性のあるコンテンツに関するプログラミングや,ネットワークやデータを活用して処理するプログラミングも題材として扱うことが考えられる。その際,情報セキュリティ等についても充実する。」

「技術分野としては,小学校において育成された資質・能力を土台に,生活や社会の中からプログラムに関わる問題を見いだして課題を設定する力,プログラミング的思考等を発揮して解決策を構想する力,処理の流れを図などに表し試行等を通じて解決策を具体化する力などの育成や,順次,分岐,反復といったプログラムの構造を支える要素等の理解を目指すために,従前はソフトウェアを用いて学習することの多かった「ディジタル作品の設計と制作」に関する内容について,プログラミングを通して学ぶこととした。また,制作するコンテンツのプログラムに対して「ネットワークの利用」及び「双方向性」の規定を追加している。さらに,「プログラムによる計測・制御」に関する内容についても,「計測・制御システムを構想」することを求めている。これらのことを踏まえ,情報活用能力を系統的に育成できるよう,プログラミングに関する学習やコンピュータの基本的な操作,発達の段階に応じた情報モラルの学習,さらに,社会科第5学年における情報化が社会や産業に与える影響についての学習も含めた小学校における学習を発展させるとともに,中学校の他教科等における情報教育及び高等学校における情報関係の科目との連携・接続に配慮する。」

「そして,設定した課題を解決するために,適切なプログラミング言語を用いて,安全・適切に,順次,分岐,反復という情報処理の手順や構造を入力し,プログラムの編集・保存,動作の確認,デバッグ等ができるようにする。」

「コンテンツのプログラミングによる問題を解決する学習活動としては,例えば,学校紹介のWeb ページにQ&A方式のクイズといった双方向性のあるコンテンツを追加したり,互いにコメントなどを送受信できる簡易なチャットを教室内で再現し,更に利便性や安全性を高めるための機能を追加したりするなど,家庭生活や学校生活における情報の表現や交流に関わる身近な不便さについて考えたり,既存のコンテンツの改善の余地を考えたりして,利便性,安全性などに関する問題を見いだし,必要な機能をもつコンテンツのプログラムの設計・制作などの課題を設定し,その解決に取り組ませることが考えられる。なお,必要に応じて,参考となるプログラムを用意したり,あらかじめ教師が実装しておいたりするなど,課題の難易度が生徒の実態に即したものとなるように配慮する。」

 

順次、選択、繰り返しなどの構造化プログラミングは基本ですし、デバッグも重要ですが、上記の内容は安全で双方向性のあるコンテンツとか、チャット機能も要求しており、中学生にとっては結構高度です。
学校の授業時間内だけで、ほんとに理解してプログラミングできるのでしょうか。
まあ、参考となるプログラムを用意したり、あらかじめ教師が実装しておいたりしてよいようなので、一応動くものはできるのかもしれませんが。

次回は高校生についてもご紹介します。

参考文献
中学校学習指導要領(平成29年告示)
中学校学習指導要領(平成29年告示)解説 技術・家庭編
中学校学習指導要領(平成29年3月31日公示)比較対照表

教育
Ex-Gram エクスグラム 小中高生向けプログラミング教室